最初にボーダーラインをしっかり説明したとしても、程度問題による判定はどうしても苦手な方が多いようです。実際にはCDそのものだけでなく、ケースの破損やジャケットの汚れなども見ていく必要があるため、総合的な判断が必要とされます。程度問題による判定と複数のチェック項目の同時進行と聞けば、障がいを持つ方にとっては典型的に困難な作業といえるかもしれません。
こういった苦手とする作業を避けることは簡単です。しかし「ほんのきもち」ではただ単純に避けるのではなく、基準となる実際のCDの境界線のサンプルを常に手元に配置する/わかりにくいものは最後に求めておいて質問する、など様々な工夫により徐々に克服していくことが大切だと考えています。
今ではKさんもCDのチェック作業は得意とする作業となり、この作業が楽しい!とまで言えるようになりました。また、苦手作業を克服したという自信から、新しい仕事への取り組みにも積極的に始めてみる心構えができてきたようです。